全域F2.8パナソニックFZ200レビュー


パナソニックFZ200が手に入ったのでレビューです。キヤノンPowershot SX50 HSや他の高倍率ズーム機と比較しながら紹介していきます。なお、今回も予算の都合で海外からの逆輸入品を購入のため、国内で販売されているものと若干仕様が異なる可能性があります。

まずはFZ200の簡単な製品特徴から。光学24倍、望遠端は35mm換算で600mm相当と他機種と比べると若干見劣りしますが、なんといってもこのデジカメ最大の特徴は望遠端でもF2.8の明るいレンズを使っている点ですね。SX50 HSは望遠端1,200mmとFZ200の2倍の望遠性能を誇りますが、望遠端でのF値は6.5とかなり暗めです(条件同じの600mmあたりならF5.6ぐらいですね)。

レンズの明るさはシャッター速度に影響するので、例えば、SX50 HSでは1/30秒のシャッター速度で撮影するところ、FZ200では1/160秒で撮影することができます。曇り空や夕暮れ時、室内など光量の少ない環境下で、動きのあるものを撮影するときに、FZ200を使えば被写体ブレがおこりにくくなるということです。


例えば上の写真ですが、蛍光灯下の暗い室内で手ぶれ補正オフにして撮影。望遠端(600mm)ですが、ISO10060分の1秒で問題なく撮影できます。普通のデジカメであればシャッター速度は10-15分の1秒程度になるので、ISO感度を上げたり、三脚を使わないと撮影できないでしょう。

実際に触ってみての印象をいくつか。基本的な性能は、SX50 HSと同等もしくは上回る部分もあります。例えばファインダーはSX50 HSとはまったく別物。精細でピントの山が掴みやすいのが特長です。普段はファインダーを使って撮影することはあまりないのですが、これだけきれいだと使ってみたくなりますね。屋外では液晶が使いづらい場面もあるので、ファインダーは高精細のほうがいい。

AF速度や連写機能といった基本的な性能は、後発だけあって高倍率ズーム機のなかでもかなり優秀な部類に入ります。撮影時ストレスを感じることはありません。ただ、SX50 HSと比べるとマクロが弱いかなという印象はあります。

最近のデジカメはコストカットのため、いろんな機能が省かれる傾向にありますが、FZ200ではフラッシュ用のホットシューやリモート端子なども搭載されているあたり作り手の良心を感じさせます。なお、リモート端子にサードパーティーから発売されているタイマーコントローラーを装着すれば、リモコン撮影やインターバル撮影ができるようになります。

そのほか、SX50 HSでは基本的にテレコンは使えませんが、FZ200では別売りのアダプターで対応するので拡張性が高くて好感度高し。

ということで、FZ200SX50 HS、秋モデルの高倍率ズーム2機種ですが、基本性能では大きな違いはないと思います。より遠くを撮りたいなら、望遠倍率の高いSX50 HSが選択肢に入ります。SX50 HSはレンズが暗いのが弱点ですが、マクロの性能もよく、これ1台あればどんな撮影シーンでもカバーできます。

一方、FZ200は、ズーム倍率などで他機種に劣ります。とはいっても別売りのテレコンを装着すれば1,000mmまでズーム倍率が伸びます。テレコンを装着した状態でもF値は2.8のまま。室内など特定の環境下では俄然優位に立ちます。お子さんが屋内スポーツなどをされているのであれば、FZ200がオススメです。

ついでに春モデルの2機種とも比較を。やはり後発2機種(SX50 HS,FZ200)が優位な感は否めませんが、SONYのHX200Vについては動画撮影でアドバンテージを感じます。ニコンのP510については、AFが弱い点や、拡張性の低さを考慮すると一歩後退といった印象です。ただし、春モデル2機種については価格もこなれてきているので、5万円前後の後発2機種と比べればコストパフォーマンスは高いので、十分選択肢に入るかと思います。

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